自動車部品商の業務について何度か記事にしてきましたが
今回は在庫管理について記事を書きたいと思います。
まずは自動車部品商とはというところからの振り返りも込めて下記の記事をご覧ください。
この記事で自動車部品商の在庫管理についてどんな取り組みをしているのかご覧頂ければ幸いです。
自動車部品商の在庫管理について【工夫を凝らした棚作りで業務改善と棚卸対策】
①自動車部品商の業務の流れ
自動車部品商は主に地域密着型のビジネススタイルが主流ですので
受注➡発注➡配送➡納品
という流れがほとんどかと思います。
上記の流れをから規模を大きくしたり、少数精鋭で対応するなど会社によって攻め方は様々だと思いますが大体この流れを踏んでいるとおもいます。
②自動車部品商の在庫保有数
主な車検部品に関しては上記の業務を効率よく行うため在庫商品としてストックしている必要があるわけですが大体どれぐらいのアイテム数があると思いますか?
あくまでも一例ではありますが某中堅部品商で約数1000アイテムは在庫で保有しています。
これだけの商品を管理するために、図書館のように棚番号をつけて在庫管理を行っております。
受注した商品の『出庫』や仕入れた商品の『入庫』を効率よく行う為です。
定期的にマシーン在庫と実在庫の数を確認する『棚卸』の時にも大変役立ちます。
③自動車部品商が扱う純正部品と社外品(優良部品)
自動車部品商は国産車(軽~乗用車・トラックなど)・輸入車など取り扱い車種が多く適合商品数も比例して大変多くなります。
自動車部品には主に下記の2種類がございます。
- トヨタ・日産などのディーラーが販売している「純正部品」
- 純正部品同等の「社外品」(優良部品)
在庫商品としての多くが「社外品」です。
社外品は純正部品よりもコスパが良い為、
少しでも低コストで販売することで整備工場様・エンドユーザー様の負担軽減に努めています。
無論商品が低コストだから粗悪品というわけでは全く無く「社外品=粗悪品」というイメージは現在ほぼ無いという認識です。
(昔の中華製品は酷かった....今はかなり精度が高いですけど。)
一部のブランド/メーカーについては現在も上記に沿わない商品も中にはあったりしますがメーカー側でも日々進歩改善しており、部品商の方でも取り扱い商品を吟味したうえで仕入/販売の工夫を行っております。
④自動車部品商が行う棚卸
さて、自動車部品商のような商社には決算時期に「棚卸」を行っております。
簡単に言うと決算時期に仕入れた商品が正確に管理されているか/販売されているかという答え合わせのようなものです。
在庫商品数千アイテムの数を一斉に数え実際に在庫があるか確認します。
その確認した数が違うと「差異」(さい)となる訳ですがなぜ差異が発生するのか?
数千アイテムある中から発注のあった商品だけをピンポイントで出荷するわけなんですがこの部分は「人」が行います。
数十人レベルのスタッフがいると必ずヒューマンエラーが発生します。(スタッフ数も一例です)
- 出荷商品間違い(例:11-111を出荷しないといけないのに11-011を出荷した)
- 出荷商品の数量間違い(例:10個必要なのに1個しか出荷しない)
- 出荷漏れ(例:11-111を受注していたのに出荷漏れしていた)
- 入荷時の格納場所間違い(11-111を格納するボックスに11-011を入れてしまった)
商品が動く時に発生する主な原因は上記の内容かなと思います。
⑤求められる正確な在庫管理
このエラーを減らすために工夫を凝らした棚管理が求められます。
- 大きな品番表示
- 色別の表示
- 商品カテゴリー別
このように整理整頓していれば、
出荷時・格納時のエラーが減少するとともに棚卸の手間も軽減します。
このような在庫管理業務も自動車部品商の大切な業務の一つです。
⑤まとめ
20年前・10年前と自動車が変化を遂げると同時に部品も変化しています。
適正価格・適正納期・正確な商品を納品を整備工場様へお届けすることが基本的なサービスです。
そのサービスの質を少しでも上げていくことが自動車部品商の使命です。
これからも改善は続きます。
自動車部品商について過去に書いた記事がございますので興味がありましたら是非目を通してみて下さい。