部品商には組合が存在して、いろんな取り組みを行っています。
ボーリング大会だったり、今回のような研修例会だったり。
今回は『京都府自動車部品商組合 第一回研修例会』が開催され、私が参加しましたのでレポートをまとめてみたいと思います。
講師は明治産業株式会社様・国内本部開発部 チーフトレーナー 小野様
題名は「これからの整備工場に求められるCS・ES」
このレポートを読んで頂ければ、今整備工場がどういう状況に置かれていて何が必要なのか掴んで頂けると思いますので是非最後までご覧いただけますと幸いです。
これからの整備工場に求められるCS・ES【京都府自動車部品商組合 第一回研修例会レポート】
A 整備工場が抱える深刻な問題
「整備工場」が抱えている深刻な問題を大きく2点に分類します。
①不正
- 整備工場は一般ユーザーに理解されているのか?
- 整備工場の安全性は?
- 整備工場へ車検点検へ依頼すると過大請求されてしまわないか?
特定整備がマストとなっている昨今、分解整備+ADAS(エーミング)やOBD等の電子機器の整備にも取り掛からないといけない中で、実際多くの中小整備工場は「必要になってから始めればよい」ぐらいの感覚を持っている。
整備工場には顧客満足度UPが必要
②人材不足
- 若者のクルマ離れ
- 自動車整備の楽しさが伝わらない
- メカニックの給与問題
メカニックの給与・・・平均年収364万円
平均勤務期間:約3年➡思っていた仕事とのギャップ
給与と業務が見合っていない為、メカニックに魅力が無い
メカニックのモチベーションUPが必要
B 整備工場が行うべき意識改革
①接客の基礎を見直す
接客の質を向上させることはすぐにでも取り組め、とても大切な項目である。
(挨拶・電話対応)
②お客様との信頼関係構築
質の向上➡高級レストランが持つような信頼関係の構築➡売り上げを上げるための戦略
C 整備工場が行うべき知識改革
自動車整備の三大部品
オイル・・・劣化
タイヤ・・・空気圧・足回りの振動
バッテリー・・・電圧・振動➡EVバッテリー・・・高電圧・高重量
正しいメンテナンスが求められる
日本は悪環境での乗り方が多い
- 1回10キロ未満の走行
- 気温
- 塵
- 重い荷物と積んでの走行
等
問診[目視]➡OBD[コンポーネント]➡マニュアル➡セッティング[修理]
正しいカルテ(数値に基づいた診断)
《エンジン》
クランキング➡250rpm
バッテリー電圧➡11.5V
クランキング電流➡150A
きちんと見れているか???
D 整備工場としての戦略・先見
予防整備・・・不調を感じる前に提案
問診を行い異常値を発見➡正常値へ直す
☞最新機器を導入・トレーニングすることで整備工場のビジネスにつなげる。
《トレーニングの方法》
- イメージシミュレーションを使ったトレーニング➡ゲーム感覚(何分かかった?どんな内容?)
- WEBトレーニング
- ウェビナー
《メカニックの知識向上》
基礎知識の徹底
トラブル事例の共有➡ネットワークの活用
E まとめ
セイケンサービスショップの目的
- 部品の供給
- 技術の提供
- 設備の提案
- 販売支援
明治産業は2023年BYDとの協業を発表。整備技術トレーニングの提供を発表しています。
BYD、明治産業と協業発表 2023年1月の新型バッテリEV発売に向け整備技術トレーニング提供 - Car Watch (impress.co.jp)
「教わりたくても教わる場所が無い」
このようにこれから必用とされる設備・技術を揃え実際にトレーニングできる施設は整備工場にとって大変重要になってくるものと思います。
ですがまず根底にあるのは今、追い込まれている整備工場が1日、1分1秒でも早くこの危機に立ち向かう姿勢に軌道修正を行い部品商もその軌道を引っ張っていく立場になるべきことが求められていると感じました。
内容は粗くなってしまったかもしれませんが参考になれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。