今、自動車業界は『BIG』な話題で持ち切りとなっています。
お客様の愛車に傷をつけた...
とか
タイヤをパンクさせた...
とか
不誠実な事が現実に起こっていたとしたら『信頼』は大きく落ち、回復することには相当な労力が強いられることとなるでしょうね。
そんな中で、
自動車部品商としても部品を供給している側なのでかなり近い問題として捉えていることと思います。
BIGモーターとしても事業を拡大する、全国展開のために猛烈な野心を持っていたという記事をみました。
その【方向性】が少し誤った方向に動いてしまったのだろうと思います。
自動車部品業界としても【方向性】を定めて目的を持って進んでいかないと誤った道に踏み入ってしまいかねないと思っています。
そのために、現状把握と「価値」について考えてみたいと思います。
自動車部品商をマーケティングしたら今後の方針が見えてくるのか?【部品商の価値とは?】
A. PRとマーケティング
まずはPRとマーケティングを分けて考えることにします。
RP➡パブリックリレーションズ(Public Relations)
主に周りとの関係性作りのことです。
マーケティング➡お客様に選ばれる「仕組み」づくり。
どうしたら買い続けてもらえるのかを理解し、コントロールすることです。
1.どんな理由でうちの会社が選ばれているのか?
2.どんなお客様に選んで頂けるのか?
3.競合は?(相手だけではなく真の競合は何か?)
上記の事を深堀して考えていきたいと思います。
B. 己を知る
1.どんな理由でうちの会社が選ばれているのか?
今、どんな理由でうちの会社から購入頂いているかってよく考えてみるとそんな考えた事ないし「想像の域」だったと思います。
基本的には受け身スタンスでお客様の要望にひたすらお応えしていくスタイルっていうのが正しい表現だと思います。
- どこの部品商、ネットよりも価格が安いから?
- どこの部品商、ネットよりも納期が早いから?
- どこの部品商よりも訪問回数が多いから?
- どこの部品商よりも新商品の提案をしてくれるから?
- どこの部品商よりも有益な情報を提供してくれるから?
- どこの部品商、ネットよりも長く取引しているから?
- どこの部品商、ネットよりも的確な回答をしてくれるから?
- どこの部品商、ネットよりも返品交換に対応してくれるから?
- どこの部品商、ネットよりも急ぎの対応に応じてくれるから?
- お気に入りのスタッフがいるから?
- どこの部品商、ネットでも見つからなかった商品を探してくれるから?
- まわりから「大手」と言われており無難だから?
- どこの部品商、ネットよりも支払を待ってくれるから?
- どこの部品商よりも電話対応が丁寧だから?
- どこの部品商よりもきちんと在庫管理をしてくれるから?
2.どんなお客様に選んで頂けるのか?
どんなお客様にうちの会社を選んで頂けるのか?
具体的に挙げてみました。
購入頂ける見込みのある業界ジャンル
- 整備工場様
- ディーラー
- ガソリンスタンド
- 自動車学校
- バス、タクシー会社
- トラック運送業者
- 中古車販売店
- 輸出業者
- 二輪系修理屋・バイク販売店
- 輸入車販売店・整備工場
- カスタムショップ
- コーティング専門ショップ
- 洗車専門ショップ
どう思っているお客様に選んで頂ける?
- 正確な部品を納品してくれる
- 納期までに確実に納品してくれる
- どこよりも安い商品を提供してくれる
- どこよりも的確な商品を提供・提案してくれる
- このスタッフから買いたいというお気に入りのスタッフがいる
- どこもが断るようなめんどくさい案件に対応してくれる
- 知識が多いので質問に対して的確に答えてくれる
3.競合は?(相手だけではなく真の競合は何か?)
うちの会社の競合相手はどこなのか?
- 他の部品商(同業他社)
- インターネット
- カー用品店
- 製品メーカー(直売)
- 中古パーツ販売業者
- 電装系業者
- タイヤ販売専門店
- オイル販売専門店
〇専門性の高い業者は特にお客様の信頼が強い。(知識・情報量が濃く多い)
C. PODを考える
POD➡Point of difference(差別化)
タレントの出川哲郎さんはなぜ芸能界で生き残っているのか?
バラエティタレントの中で『リアクション』に特化したタレントが出川さんしかいなかった為、番組に出続けている。(芸を凝縮していく)
⇩
業界で生き残っている
⇩
業界に必要とされている
ブランド+プロダクト+プライス=〇〇商会と言えば★★★です。
と言えるような差別化を図る。
ただし、価格や納期の速さはPDP➡Point of Parity(必要最低要素)
中小企業に於いて差別化にはならない。
自動車部品商のPODとは...(考察)
- 専門分野に特化した知識・情報の提供
- 他社が断るような商品を探し提供する
- 取引業者様の数を生かし、お客様の問い合わせに「NO」を言わない
- あえて緊急便の対応を行う
他社にはない、他社とは違うサービスを選ぶ
D. 3C分析
customer・・・どんなお客様?
company・・・自社の伸びしろは?
competitor・・・競合にやられたら嫌な事(できない事)は?
うちの会社のお客様=見えるターゲット=特定の人(買ってもらいたい人)
- どういうことを考えているのか?
- うちの会社で問題解決できるか?
★ロイヤルカスタマーに話を聞く(ユーザーへ調査する)
選ばれたい人へ向けて商品・サービスを構成していく
注意)全お客様の平均をとったような商品・サービス構成は選ばれたい人へ向けての商品・サービスとならず一般的なものになってしまう。
《持つべき考え方》
売り上げ¥100,000-の構成
¥10,000の商品を10人に購入して頂く➡10人のお客様を大事にする
¥1,000-の商品を100人に購入して頂く➡100人のお客様を大事にする
中小企業の目指すべきビジネス
E. まとめ
最後に。
コンセプト設定も重要です。
Why(なぜうちの会社は存在している?)・・・差別化のポイント
Who(ターゲット)
Insight(ターゲットは~したいと思っている)・・・深層心理
What(何が?)
Value(価値)
⇩
コンセプトが設定されます。
正直、うちの会社のコンセプトは?と言われるとパッと答えらえないところではありますが深堀りしていく事だと思います。
世間・業界で流行っている商品やサービスに対して「なぜ流行っているのか理解し続ける」事が重要です。
商品やサービスについて学び続ける事が求められます。
それと、ユーザーへの調査は重要です。
意外と自社の事をお客様にどう思われているか?何が気に入られているのか理解していない企業が多いそうです。
「うちの会社のどこが気に入ってもらっていますか?」
意外な答えが返ってくるかもしれませんので早くいろんなお客様へ聞いてみたいですね。
最後まで読んで頂きありがとうございました。