私は高校卒業後、18歳で自動車部品商の道へ入りました。
それから15年間続け転職。
2年半後に再びこの業界へ戻ってきたらコロナウィルスのまん延。
リモートワークに労働時間短縮要請を受けて現場の状況は一気に変化しました。
ただ実際に自動車部品商を取り巻く業界的な動きや仕事内容はどのような変化があったのかをご説明したいと思います。
自動車部品商の会社に勤めていてコロナ渦で思うこと【リアルな現場への影響は少ない】
①自動車売り方が多様化している
こんな記事を見つけました。
トヨタ・ホンダ・日産も本気を出した!自動車のオンライン販売はどこまで進む?|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社 (newswitch.jp)
自動車部品商は自動車の販売台数と連動性があると言われています。
自動車の売り方もコロナ渦でソーシャルディスタンスを重視し、各メーカーがオンライン販売を開始するなど試行錯誤しています。
新車の販売も時代に対応した新しい方法を取ってきており来店販売の減少をカバーする動きが出ています。
②中古車販売台数(2020年)との関係性
こんな記事がありました。
中古車登録台数、2020年は0.3%減と微減…コロナ禍でも力強い回復 | レスポンス(Response.jp)
2020年としては微減というものの感染対策としてバスや電車での移動を避けたい人がすぐに乗りたい車両を求め需要が高まったという経緯がありました。
中古車が購入されると車検整備や修理を伴うケースが出てきますので必然的に部品の需要も出てきます。
③注目されているカーシェアリングとの関係性
少し前の記事ですがこちらをご覧ください。
カーシェアは電車の代り、利用頻度は「変わらない」が4割以上…コロナ禍で タイムズモビリティしらべ | レスポンス(Response.jp)
近年、マイカーの需要が減ってきている中で注目されているカーシェアリングサービス。
カーシェアリング業界大手のタイムズでも利用頻度が著しく減少することもなく利用されています。
感染対策として『通勤・通学』『リモート会議用』『ワークスペース』として利用している人もいるようで利用数に対する影響はそこまで無いようです。
タイムズをはじめ企業が保有している車はリース車が多く必ず定期的に点検を行っています。それに合わせて部品が必要となります。
リアルな現場の状況
リアルな現場の仕事量としては、お客様側による時短営業の関係で多少減少した部分もありますが、実際にはコロナ関連商材の問い合わせが増えたこともありこれまでにはなかった商材を仕入れている事が増えました。(当然の話なんですが)
主なコロナ関連商材
主なコロナ関連商材として下記の商品の問い合わせが増えました。
また、余談ですが部品商・仕入れ先・お客様の間でコロナウィルス感染者が出た際は当初2週間ほど休業を余儀なくされましたが今は濃厚接触者のみPCR検査の対応という形に留まっています。
まだまだ一般人が全員PCR検査を受けるには時間がかかりそうですが、準備はしておいた方が良いと思います。
整備工場が求められるエーミング作業
最近の車には自動ブレーキなどの安全装置が装着されています。
エーミングとは電子制御装置が正しく作動する為の校正・調整作業です。
今後、整備工場はこのエーミング作業を行うために「特定整備認証」が必要となり
同時にOBD(診断機)などの機器類が必要となってきます。
我々部品商はこのようなエーミング作業で必要な機器類の必要性を早急にお伝えすることを求められています。
むしろ忙しい
通常業務は変わることなく行っている中、上記のような商材は増えていることを考えればむしろ忙しいかもしれません。(笑)
というよりかはコロナの影響で業界全体が鈍化しているということは全く無いということをお伝えしたかったです。
自動車部品商はやり甲斐がある
仕事というものはどんな仕事でも楽しいか楽しくないか・やり甲斐があるか無いかは自分次第です。電気自動車の普及や部品自体の性能UPから自動車部品の需要は減少していくとよく聞きますが自動車部品商は「商社」であり、自動車に関連した商材は無限にあります。ユーザー様が安全にクルマを利用してもらう為に、整備工場様と共にWin-Winな関係を築くためにまだまだできる事はありそうです・・・。
自動車部品商に少しでも興味のある方は是非一度調べてみてください。
車好きはもちろんのこと私みたいな初心者でもやり甲斐を見つけて続けられる業界です。